Ku Na'uka Theatre Company
ご注意、あそばせ

ク・ナウカ 『王女メデイア』、5年ぶりの東京公演。

東京公演は終了いたしました。
ご来場ありがとうございました。

「王女メデイア」
原作: エウリピデス
台本・演出: 宮城聰

ク・ナウカの『王女メデイア』は、99年に初演されて以来、国内はもとより海外8カ国15都市で上演を重ねてきたク・ナウカの代表作です。 古代ギリシアの英雄イアソンとその妻メデイアをめぐって繰り広げられる壮大な「子殺し」の悲劇を、明治時代の日本に舞台を移し、歓楽街の座興で演じられる劇中劇として再現します。 セリフを語るのはすべて男。その言葉に操られるように動く女たち。 ク・ナウカが15年間追求してきた語りと動きを分ける‘二人一役’の手法がストーリーと密接にからみ合い、 やがて言葉の支配をくつがえすかのように女たちの反乱が始まります――。 語り・動き・生演奏の三位一体がつくりあげる、ク・ナウカ以外のどこにもない陶然たる演劇体験。 鮮やかな衣裳とエネルギッシュなパーカッションに彩られた、 祝祭としての悲劇の魅力を、ぞんぶんにお楽しみ下さい。

2005年7月19日(火)〜8月1日(月)
東京国立博物館 本館特別5室
美加理・阿部一徳・吉植荘一郎・中野真希・大高浩一・野原有未
萩原ほたか・本多麻紀・江口麻琴・片岡佐知子・諏訪智美
桜内結う・たきいみき・藤本康宏・牧野隆二・池田真紀子
大道無門優也・黒須幸絵
演出: 宮城聰
照明: 大迫浩二
衣裳: 高橋佳代
演奏構成: 棚川寛子
音響: AZTEC(水村良・千田友美恵)
舞台美術原案: 木津潤平
舞台監督: 岩崎健一郎
制作: 大石多佳子・簡野亜耶子・川口舞

2005年7月19日(火)〜8月1日(月)

※ 開場は開演の15分前、受付開始は開演の1時間前
※ 上演時間約80分(途中休憩なし)
東京国立博物館 本館特別5室
ク・ナウカ  03-3779-7653

主催  特定非営利活動法人ク・ナウカ シアターカンパニー
共催  独立行政法人 東京国立博物館
平成17年度文化庁芸術創造活動重点支援事業
『王女メデイア』大津公演
びわ湖ホール夏のフェスティバル2005参加
日時: 2005年8月7日(日)14:00開演
会場: 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 中ホール
料金: 一般3,500円 青少年(25歳未満)2,500円
主催: 財団法人びわ湖ホール
お問い合わせ: びわ湖ホールチケットセンター 077−523−7136

演出家より−−
 世界はどうなってしまうのでしょうか?
 どのような悲惨を目にしても、人間はそれを初めてのことのようには受け止められなくなっています。「以前にもこういうことはあった」と思い、「それでも人間は生きてきた」と考えます。諦めとも、またしたたかとも言えるこの態度が、われわれの生活の基盤になっていたことは確かでしょう。「起こってしまったことにこだわらず、いまを豊かに。」
 しかしこの態度が、そろそろ本当に無効になってきているのではないか−− 実はこの不安を多くの日本人が抱えているのではないかと僕は思います。  もう、昨日とおなじ明日は無いのではないか、と。
 なるほど悲惨は繰り返されてきました。けれど、二十世紀におこなわれた殺戮と地球破壊の規模は、それまでの人間の歴史との比較を不可能にします。一夜の空襲が十万人の非戦闘員を殺すという事態は、その規模ゆえに、繰り返せません。
 紀元前5世紀のギリシアに始まった「原理」が、もう使えないのです。「合理主義」による統治。それはつまりはグローバルな物差しによる統治ということであり、グローバルな物差しとは、結局のところパワーとカネでした。
 だから舞台には、パワーとカネに組み込まれてしまう前の神々を、呼び出してみたいのです。気まぐれな神、自然界がそうであるように、非合理な神。それをひとまずはガイア(母神)と呼んでもいいでしょう。俳優たちは、ガイアを召喚するための巫女となり供物となり、そのとき俳優が発するひかりの「無償さ」が、なにか新しい、いや古くて新しい価値を、かいま見せてくれるのではないかと思っています。
(宮城 聰)

●ク・ナウカ『王女メデイア』主な上演記録
1999年10月 スミックスホールESTA(第7回北九州演劇祭招待)
1999年10月 アサヒ・スクエアA(文化庁芸術祭参加)
2000年5月 SPAC舞台芸術公園野外劇場「有度」(Shizuoka春の芸術祭参加))
2000年11月 青山円形劇場(青山演劇フェスティバル参加/東京国際芸術祭参加)
2001年6月 韓国公演
2001年6月 ヨーロッパツアー
2001年7月 高知県立美術館ホール
2002年5月 ベトナム公演
2002年6月 シンガポール公演
2002年11月 フランス国内ツアー
●ク・ナウカ
90年、演出家宮城聰を中心に美加理、阿部一徳、吉植荘一郎らにより結成。一つの役 を〈語る〉俳優と〈動く〉俳優のメ二人一役モで演じる独自の方法をもちいて古今東西の戯曲を上演し、国内外で高い評価を得ている。代表作に『サロメ』『天守物語』 『熱帯樹』『王女メデイア』『欲望という名の電車』など。『マハーバーラタ』で第三回朝日舞台芸術賞受賞。